医療コラム

【2021年更新記事】

一般企業のサイトによくある「お客様の声」「感想」「口コミ」などのページ。

実際に利用・購入されたお客様の言葉は、ほかのお客様への訴求力が高い、

重要なコンテンツの一つです。

そのため、医療機関のサイトにおいても設置されていることがあります。

しかし、昨年の医療法改正に伴い、医療広告ガイドラインが提示され、

いわゆる「体験談」については規制されることになりました。

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【医療広告ガイドライン】対策とホームページについてのまとめ

「医療広告ガイドラインに関するQ&A」から見るホームページの具体策

このコラムでは、「患者様の声」などのページをサイトに設けておられる方、

または掲載を考えておられる方向けに、

禁止事項である「体験談」についてお伝えしたいと思います。

■NG表現例1：「治療が痛くない」

■NG表現例2：「処方された薬で治った」

■「治療やその効果」を掲載してはいけません

■NG表現例1：「治療が痛くない」

「あちこちの耳鼻科に通ったことがありますが、

ここの先生が鼻水を吸引してくれると、ほとんど痛みを感じません。

安心してお願いできるので、鼻風邪をひいたらいつもこの病院に通います」

こんな患者様の声を、ホームページに載せていませんか？

耳鼻科などでよく行われる吸引は、子どもたちが嫌がり、

大人でも痛みを感じることがあります。

もし、痛みが少なくてかかりつけ医として選んでいる、というような感想があるなら、

「一度掛かってみたい」と思いますよね。医療機関としても、強みとなる内容なので、

ホームページなどに載せたい内容でしょう。

しかし、このような「治療に関する内容」は、サイトに掲載できません。

もちろん、吸引だけではなく、治療に関することはすべて、掲載を規制されています。

治療内容は、患者様の症状や体質などによって変わるうえ、「一般的な治療」であっても、

痛みなどの感じ方は患者様にごとに異なります。

患者様に「この病院なら絶対痛くない治療が行われる」といった誤解を与えないためにも、

治療に関する感想は規制されているのです。

■NG表現例2：「処方された薬で治った」

「先生に処方されたお薬を飲んだら、長引いていた咳がすっかり治りました。

症状をしっかり診てくれるので、診察までに時間はかかりますが安心です」

こういった患者様の感想を掲載していませんか？

咳の症状が薬で治った、というよくありそうな内容です。

「しっかり診てくれるから安心」という感想は、一見治療とは関係ありませんし、

病院の方針が伝わります。

素早く診断されるよりも、医師ときちんと話をしたいと考える患者様に訴求できるでしょう。

しかし、こういった感想も掲載することはできません。

薬を飲んだら治った、という部分が「治療の効果」にあたるためです。

また、「症状をしっかり診る」という部分は、治療の一環とも捉えられるため、掲載は難しいでしょう。

同じ薬を飲んだからといって、咳の症状に悩むすべての患者様に効果があるわけではありません。

「書いてある薬を飲んだら、自分も治る」といった誤解を与える可能性があることなどから、

治療の効果を思わせる表現は規制されています。

■「治療内容やその効果」を掲載してはいけません

医療広告ガイドラインにおいて、治療内容や治療の効果を含む患者様の体験談を掲載することは禁止されています。

これは「客観的とはいえない事実」にあたり、ほかの患者様に「まったく同じ治療を受ければ同じように治る」などの誤解を与えないための規制です。

もし、「患者様の声」といったコンテンツに、治療内容やその効果を含んだ感想を掲載している場合は、

なるべく早く修正・削除した方が良いでしょう。

そのまま掲載し続けていると、規制対象として各都道府県などから指導が入る可能性があります。

何よりも、患者様に誤解を与えてしまうと、場合によっては健康上の不利益につながるかもしれません。

今後、さらに規制が厳しくなる可能性もありますので、新しくホームページを作成される予定であれば、

「患者様の声」のようなページは専門家の意見を取り入れながら準備すると良いでしょう。

また、貴院の強みを伝えるコンテンツを作ることをおすすめいたします。

「患者様の声ページがある」「うちのホームページは大丈夫？」と迷われている方は、

Medical Web Stage（メディカルウェブステージ）へご相談ください。

医療広告ガイドラインを熟知したライターが、ガイドラインに沿った内容の文章をお作りし、

貴院の強みを伝えられるホームページ作成をお手伝いいたします。