医療コラム
今年は新型コロナウイルスに関連した市場の混乱などの影響もあり、広告に関する規制が一層厳しくなりました。
そこで今回は、「2021年度最新版:医院経営のためのホームページ制作まとめ」と称し、Web広告における注意点などをご紹介いたします。
新型コロナウイルスに関する記事はこちら
2021年度最新版:医院経営のためのホームページ制作まとめ 目次
<第三章>各種法律やガイドラインを遵守したホームページを作るためには?
<第一章>医療機関ホームページを成功に導くためのポイント
■トップページでは、3秒でわかる強みを伝える
トップページは、医療機関の印象を左右する重要なページです。ユーザーは「最初の“3秒”で自分が見てい
るホームページが有益か否かを判断する」といわれているため、それを意識したレイアウトにしましょう。
<強みの訴求例>
・設備や機材が豊富
・院長、スタッフの人柄が自慢
・駅から近いなど、アクセス良好
・清潔感がある、雰囲気がいい
強みに応じてアプローチの手法は変わってきます。まずは自院の訴求ポイントを分析するところからはじめ、
トップページのデザインやキャッチコピー制作に生かしてください。
■市場のニーズを把握し、患者様の不安を解消する
ユーザーの信頼を獲得し来院に結び付けるには、直近のニュースや市場のニーズを反映したコンテンツづくり
が効果的です。
例えば、とある歯科医院の衛生上の問題がテレビやネットで報道されたとしたら、患者様は当然、「ニュース
に出たようなところではなく、清潔感のある、安全な歯科医院で治療したい」と考えるでしょう。
そんなとき、以下のようなポイントを訴求することで集患につながりやすくなります。
【衛生管理】
「衛生に関わる医療機器を使いまわさない」「常に清潔な空間を保つ」といった衛生管理体制は、患者様が
特に気にしている点です。
【院内設備】
各設備の詳細や、患者様一人ひとりに対して滅菌処理した器具を使用していることを伝え、実際の治療をイメ
ージさせます。
【歯科外来診療環境体制加算(外来環)の施設基準を満たしている旨の表示】
「緊急時に備えAEDを備えている」「適切な研修を受けた常勤の歯科医師がいる」など、医療機関にとっては
当たり前でも、明記することで患者様の安心につながります。
■医療機関ホームページに適したデザインとは?
医療機関ホームページにおいては、デザインも重要な集患要素です。配色によって、医療機関に対するユーザ
ーの印象は大きく変わります。
医療業界やヘルスケア業界といった、人々の健康を支える業種では「爽やかな色」「優しい色」の2系統が
よく用いられます。
【爽やかな色】緑・青など
緑は「平和・安息・回復・健康」、青は「清潔・誠実・爽やか・信頼」といったイメージを連想させるといわ
れています。
これらの色を中心にデザインすれば、「この病院は信頼できそう」といった好印象を与えることができるでしょう。
【優しい色】ベージュ・ピンクなど
ベージュやピンクは「柔らかい・優しい」といったイメージを連想させるため、産婦人科や美容クリニックなど
女性向けの医療機関ホームページでよく使われています。
安心感を与えるだけでなく、サイト全体が明るくかわいらしい印象になります。
<第二章>禁止されている広告を事例別に徹底解説!
▼第一項:ここは気をつけたい!成功する医療機関のホームページ(概要)
▼第二項:ここは気をつけたい!成功する医療機関のホームページ(NG事項の詳細)
▼第三項:Pick up!歯科医院のための「ホームページで注意すべきポイント」
第一項:ここは気をつけたい!成功する医療機関のホームページ(概要)
■医療機関のホームページに記載すべきでない事項は?
医療広告ガイドラインで定められている「規制の対象となる広告」を以下に掲載します。
1.広告が可能とされていない事項の広告
2.内容が虚偽にわたる広告(虚偽広告)
3.他の病院又は診療所と比較して優良である旨の広告(比較優良広告)
4.誇大な広告(誇大広告)
5.患者等の主観に基づく、治療等の内容又は効果に関する体験談
6.治療等の内容又は効果について、患者等を誤認させるおそれがある治療等の前又は後の写真等
7.公序良俗に反する内容の広告
8.その他
・品位を損ねる内容の広告
・他法令又は他法令に関する広告ガイドラインで禁止される内容の広告 など
■医療機関のホームページに記載すべき事項は?
自由診療を行っている医療機関の場合、自由診療に関して下記の事項をホームページに掲載する必要があります。
1.通常必要とされる治療内容、費用等に関する事項
料金等に関するトラブルを防止する観点から、自由診療等をホームページで紹介する場合には、その内容だけ
でなく、その治療にかかる平均的な費用、治療期間・回数も掲載すること。
2.治療等のリスク、副作用等に関する事項
患者による医療の適切な選択を支援する観点から、治療等によるメリットだけでなく、そのリスクや副作用等
の情報に関してもわかりやすく掲載すること。
第二項:ここは気をつけたい!成功する医療機関のホームページ(NG事項の詳細)
▼「患者様の体験談」「ビフォーアフター」は原則禁止
▼虚偽広告は罰則付きで禁止!比較優良広告・誇大広告もNG
■「患者様の体験談」「ビフォーアフター」は原則禁止
医療機関ホームページで注意が必要なコンテンツとしては、患者様の声といった「体験談」、治療前後を見せ
る「ビフォーアフター」が挙げられます。
【治療内容や効果に関する患者などの体験談広告】
集患を目的として、治療内容や効果に関する患者様本人あるいは家族の体験談をホームページ上に載せること
はできません。
なぜなら、あくまで個人の感想だったとしても、治療について誤認を与える恐れがあるからです。
【治療内容や効果に関する治療前後の写真などの広告】
治療前後の様子を並べる「ビフォーアフター」に限らず、「治療前のみ」「治療後のみ」の写真・イラストを
掲載することは禁じられています。
ただし、写真と併せて詳細な説明を付記する場合は掲載が認められます。
■虚偽広告は罰則付きで禁止!比較優良広告・誇大広告もNG
医療法・医療広告ガイドラインに抵触しないためには、「虚偽広告」「比較優良広告」「誇大広告」の3点に
気をつける必要があります。
特に、「虚偽広告」は罰則付きで禁止されています。
【虚偽広告】
医療機関ホームページに虚偽の内容を載せると、事実と著しく相違する情報を患者様に与えることになり、
適切な医療サービスの享受を妨げる恐れがあります。
そのため、虚偽広告については罰則が設けられており、厳しく規制されています。
<具体例>
・絶対安全な手術です!
・厚生労働省認可の○○専門医
・○%の満足度(客観的な根拠・調査方法の明示がないもの)
【比較優良広告】
特定または不特定の医療機関と自院を比較し、他院よりも優れている旨を謳うことはできません。
また、たとえ客観的な事実であったとしても、優秀性について患者様に誤認を与える表現は原則禁止されています。
<具体例>
・がん治療において、日本有数の実績がある病院です。
・県内一の医師数を誇ります。
・最高の医療を提供しております。
【誇大広告】
必ずしも虚偽だと言えない場合でも、事実を不当に誇張した表現や、患者様に誤認を与える表現は禁止です。
実際とかけ離れた印象を与えたり、過度な期待を持たせたりする内容は、ホームページに記載しないように
しましょう。
<具体例>
・知事の許可を取得した病院です!
・比較的安全な手術です。
・○○手術は効果が高いのでおすすめです。
第三項:Pick up!歯科医院のための「ホームページで注意すべきポイント」
■Case1:ホームページ上で治療内容を根拠なく保証する
「痛くない治療」
痛みは、人によって感じ方が違います。痛みに関しては科学的根拠がないため、「痛くない治療」という表現
を使うことは、改正医療法違反になります。
なお、表面麻酔などを使用して「麻酔で痛みを軽減する」といった表現は可能です。
「虫歯でも歯を削らない」
保険適応外の特殊な虫歯治療の場合、ドリルなどで歯を削らないことがあります。
ただし、単純に「歯を削らない」という表現では「虫歯を取らずに元通りにする」といった誤解を招きかねません。
「ドリルでは削らない」など、事実を正確に伝える必要があります。
■Case2:ホームページ上で誇張してアピール
「短期間での治療が可能」
短期間で集中的に行う治療は、保険適応外のものがほとんどです。
どれくらいの費用がかかるのか事前に十分な説明を行わないと、高額な治療費に関してクレームにつながる
ことがあります。
また、治療内容によっては、治療が長期化することもあるため、一概に「短期間」と謳うのは危険です。
「インプラント手術数の実績だけを強調」
インプラントは、技術の必要な治療であることから、他院との差別化やアピールポイントになります。
ただし、手術そのものだけではなく、術後の定期的なメンテナンスも重要です。
そのため、ホームページでもメンテナンスについてきちんと説明が必要でしょう。
なお、実績数を掲載する場合には、その施術期間について暦月単位で併記する必要があります。
■Case3:ほかの病気の治療を匂わせる
「歯周病治療は、がんなどを予防」
「がん」と歯周病との因果関係は解明されていません。がんに限らず、不確定な情報を掲載すると、誇大広告
または虚偽広告とみなされる恐れがあります。
また、歯周病と糖尿病に関連があるといわれていますが、歯周病の治療だけで糖尿病を治療できると広告する
ことは認められていません。
■Case4:客観的とはいえない事実をホームページに掲載
「患者様の感想や体験談」
患者様の感想や体験談は、たとえ事実であっても、あくまで患者様の主観であるため、客観的とはいえません。
治療内容やその結果などは、人によって異なります。なお、患者様が自分のSNSなどで発信する分には問題
ありませんが、その発信に対価が発生すると規制の対象になる可能性があります。
「施術前後の歯の写真」
施術前後の写真も、患者様の声と同様に客観的とはいえず、ビフォーアフターの写真掲載は原則禁止されています。
ただし、場合によっては有益な情報といえるため、限定解除の要件を満たしたうえで、治療内容や費用・
リスク・副作用・合併症など、詳細な説明文がある場合は掲載可能です。
<第三章>各種法律やガイドラインを遵守したホームページを作るためには?
このように医療分野は、特に広告の規制が厳しい業界です。
今後も新型コロナウイルスの状況によってはますます表現が制限される可能性もあるでしょう。
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