医療コラム
薬機法（旧薬事法）で定められている広告規制について（医薬部外品篇）
薬機法（旧薬事法）で規定される4カテゴリのうち、今回は「医薬部外品」における広告規制をご紹介します。
医薬部外品は、広告できる効能効果の範囲が定められています。販売するにあたり、厚生労働大臣の許可を得ているからといって、自由に何でもアピールできるわけではありません。
医薬部外品の広告を作る際は、決められた効能効果の範囲を逸脱しないようにしましょう。
☆参考
薬機法（旧薬事法）で定められている広告規制について（まとめ篇）
薬機法（旧薬事法）で定められている広告規制について（医薬品篇）
なお、効果的な広告や集客については、こちらの記事も解説しています。
集客に強いクリニックがしているポイント。患者を増やす施策や費用は？
＜薬機法（旧薬事法）における医薬部外品の広告規制＞
■医薬部外品で言える効能効果の範囲とは？
医薬部外品の種類別における効能効果の範囲は、おおむね下記の通りです。ただし、使用目的の範囲や原則的な剤形なども定められているので、詳しくは厚生労働省のホームページなどをご確認ください。
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（1）口中清涼剤…………口臭、気分不快
（2）腋臭防止剤…………わきが（腋臭） 、皮膚汗臭、制汗
（3）てんか粉剤…………あせも、かぶれ、ただれ、股ずれ、かみそりまけなど
（4）育毛剤（養毛剤）…育毛、薄毛、脱毛の予防、毛生促進、発毛促進、ふけなど
（5）除毛剤………………除毛
（6）染毛剤………………染毛、脱色、脱染
（7）パーマネント剤……ウェーブさせた毛髪を保つ、くせ毛などをのばして保つ
（8）衛生綿類……………生理処理用、乳児の皮膚・口腔の清拭、目の清浄など
（9）浴用剤………………あせも、疲労回復、肩こり、神経痛、湿疹、冷え症など
（10）薬用歯磨き類……歯を白くする、口中の浄化、歯周病・虫歯予防など
（11）忌避剤……………蚊、ブヨ、サシバエ、ノミ、イエダニ、ナンキンムシなどの忌避
（12）殺虫剤……………殺虫、ハエ・蚊・ノミなどの衛生害虫の駆除または防止
（13）殺鼠剤…………殺鼠、ねずみの駆除、殺滅または防止
（14）ソフトコンタクトレンズ用消毒剤…ソフトコンタクトレンズの消毒
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■薬用化粧品で言える効能効果の範囲とは？
医薬部外品の中でも、化粧品としての期待効果に加えて有効成分が配合されたものが、「薬用化粧品」に分類されます。薬用化粧品をPRする際は、下記のように定められた効能効果の範囲を超えないようにしなければなりません。こちらも、詳細は厚生労働省のホームページなどをご確認ください。
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（1）シャンプー……ふけ・かゆみ・毛髪や頭皮の汗臭の防止、健やかな毛髪の維持など
（2）リンス…………毛髪への水分・脂肪の補給、切毛・枝毛の防止など
（3）化粧水…………にきびやあせもを防ぐ、日焼けによるシミを防ぐなど
（4）乳液類…………皮膚を保護する、乾燥を防ぐなど
（5）ひげそり用剤…かみそりまけの防止、皮膚の保護など
（6）日焼け止め剤…日焼けによる肌荒れ・シミ・そばかすの防止など
（7）パック…………肌荒れ、にきびの防止、日焼けによるシミ・そばかすを防ぐなど
（8）薬用せっけん…主剤が殺菌剤なら殺菌消毒、消炎剤なら皮膚の洗浄など
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■薬機法違反にならず医薬部外品を広告するためには？
医薬部外品（薬用化粧品）は、表現できる効能効果の範囲が決められています。その範囲を逸脱して医薬品とみなされる記載になっている場合は薬機法に、嘘や過度な強調で消費者を不当に誘引している場合は景品表示法に抵触してしまいます。
各種法律違反とならない広告が望ましいものの、他社と差別化を図りながら決められた効能効果の範囲で商材の魅力をアピールするのは決して容易ではありません。
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