医療コラム
薬機法(旧薬事法)で定められている広告規制について(化粧品篇)
薬機法(旧薬事法)の広告規制において、遵守すべきルールはいたってシンプル。それは4カテゴリそれぞれに、謳える範囲が定められており、広告する際はそれを逸脱する表現を用いてはいけないというものです。
今回のテーマである「化粧品」には、一般化粧品と薬用化粧品の2つがありますが、今回は一般化粧品の謳える範囲についてご紹介します。薬用化粧品の広告規制について詳しく知りたい方は下記バックナンバーの「医薬部外品篇」をご参照ください。
なお、効果的な広告や集客については、こちらの記事も解説しています。
集客に強いクリニックがしているポイント。患者を増やす施策や費用は?
☆バックナンバー
薬機法(旧薬事法)で定められている広告規制について(まとめ篇)
薬機法(旧薬事法)で定められている広告規制について(医薬品篇)
薬機法(旧薬事法)で定められている広告規制について(医薬部外品篇)
<薬機法(旧薬事法)における一般化粧品の広告規制>
■薬機法(旧薬事法)における化粧品の定義とは?
薬機法が定義する化粧品とは、人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、または皮膚、毛髪を健やかに保つことを目的としたもののこと。医薬品や医薬部外品に比べて、人体への影響が緩やかという特徴があります。
【薬用化粧品と一般化粧品の目的の違い】
・薬用化粧品…何かを防ぐ、何らかの薬用効果を期待する。
・一般化粧品…何かを隠す、美しく見せる、清潔にする。
【主だった一般化粧品】
基礎化粧品(化粧水、乳液など)、メーキャップ化粧品(ファンデーション、口紅など)、日焼け止め、歯みがき粉など。
■一般化粧品が謳える効能効果表現の範囲とは?
一般化粧品が、広告の際に謳える効能効果の範囲は下記の通りです。
ご注意いただきたいのは下記一覧の文言を勝手に省略しないということ。例えば「シミ・ソバカスを防ぎます」というコピーで売り出そうとしているなら、それは説明が不十分なため薬機法NGとなります。上記効能効果を記載する際は必ず、「日やけによるシミ・ソバカスを防ぐ」と書かなくてはなりません。
下記の文言をそっくりそのまま使用する必要はありませんが、アレンジする場合は表現可能範囲を超える効果があると消費者に誤認されないよう注意しましょう。
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(1)頭皮、毛髪を清浄にする。
(2)香りにより毛髪、頭皮の不快臭を抑える。
(3)頭皮、毛髪をすこやかに保つ。
(4)毛髪にはり、こしを与える。
(5)頭皮、毛髪にうるおいを与える。
(6)頭皮、毛髪のうるおいを保つ。
(7)毛髪をしなやかにする。
(8)クシどおりをよくする。
(9)毛髪のつやを保つ。
(10)毛髪につやを与える。
(11)フケ、カユミがとれる。
(12)フケ、カユミを抑える。
(13)毛髪の水分、油分を補い保つ。
(14)裂毛、切毛、枝毛を防ぐ。
(15)髪型を整え、保持する。
(16)毛髪の帯電を防止する。
(17)(汚れをおとすことにより)皮膚を清浄にする。
(18)(洗浄により)ニキビ、アセモを防ぐ(洗顔料)。
(19)肌を整える。
(20)肌のキメを整える。
(21)皮膚をすこやかに保つ。
(22)肌荒れを防ぐ。
(23)肌をひきしめる。
(24)皮膚にうるおいを与える。
(25)皮膚の水分、油分を補い保つ。
(26)皮膚の柔軟性を保つ。
(27)皮膚を保護する。
(28)皮膚の乾燥を防ぐ。
(29)肌をやわらげる。
(30)肌にはりを与える。
(31)肌につやを与える。
(32)肌を滑らかにする。
(33)ひげを剃りやすくする。
(34)ひげそり後の肌を整える。
(35)アセモを防ぐ(打粉)。
(36)日やけを防ぐ。
(37)日やけによるシミ、ソバカスを防ぐ。
(38)芳香を与える。
(39)爪を保護する。
(40)爪をすこやかに保つ。
(41)爪にうるおいを与える。
(42)口唇の荒れを防ぐ。
(43)口唇のキメを整える。
(44)口唇にうるおいを与える。
(45)口唇をすこやかにする。
(46)口唇を保護する。口唇の乾燥を防ぐ。
(47)口唇の乾燥によるカサツキを防ぐ。
(48)口唇を滑らかにする。
(49)ムシ歯を防ぐ(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。
(50)歯を白くする(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。
(51)歯垢を除去する(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。
(52)口中を浄化する(歯みがき類)。
(53)口臭を防ぐ(歯みがき類)。
(54)歯のやにを取る(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。
(55)歯石の沈着を防ぐ(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。
(56)乾燥による小ジワを目立たなくする。
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また、一般化粧品の場合「美白」など「肌を(内側から)白くする効果」は記載できませんが、ファンデーションなどにより「肌を(外側から)白く見せる」方向での表現なら記載することが可能です。
■法律を遵守しながら化粧品を魅力的にPRするには?
「薬用化粧品」と「一般化粧品」は、形状や使い方は非常に似通っているものの、謳える効能効果には大きな差があります。一般化粧品の広告をする際は、医薬品はもちろん、医薬部外品である薬用化粧品と混同されないようにPRしなくてはなりません。
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